徳島大学附属図書館のブログに寄稿しました。おすすめの本をご紹介します。
書名:『からだの「衰え」は口から : 歯と健康の科学 : 健康寿命を左右する口のケアの最前線』
著者: 水口 俊介
出版社: 講談社
口を大切にしていないと要介護となり、場合によっては命に関わるのだ。
「口腔の機能の健常な状態」と「口腔の機能低下」との境界域であるオーラルフレイルの新定義が示され、この場合は早期に気づいて適切な対応が必要だ。
さらに、口腔衛生状態不良、口腔乾燥、咬合力低下、舌口唇運動機能低下、低舌圧、咀嚼機能低下、嚥下機能低下のうち3項目以上あれば、新しい病名である「口腔機能低下症」と診断される。それぞれの項目の評価法が詳しく解説されている。
このほか、口腔ケアによる高齢者の肺炎予防、糖尿病と歯周病の関連、歯の欠損放置の危険性、理想的な噛み合せ、義歯の手入れ法、義歯安定剤使用時の注意点、義歯さえ入れれば栄養状態が上がるのではなく栄養指導が必要なことなどが示され、見逃されがちな口腔機能の重要性を再認識させてくれる。
4月17日より、徳島大学附属図書館蔵本分館1階ホールのMy Recommendationsコーナーに展示されています(学外者も利用できます)。ぜひ手に取ってご覧ください。