書評『ウイルスはそこにいる』

徳島大学附属図書館のブログに寄稿しました。おすすめの本をご紹介します。

書名:『ウイルスはそこにいる』
著者: 宮坂 昌之、定岡 知彦
出版社: 講談社

モデルナ社やファイザー社は新型コロナウイルスワクチンの生産能力を呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンに振り分ける予定という。麻疹、風疹ワクチンの効果は50年以上持続するが、インフルエンザや新型コロナウイルスワクチンは4カ月程度である。この差の理由は不明で、病原体特有の長期免疫をもたらす因子の存在が予想されている。
私は定年退職間際に帯状疱疹を三叉神経第1枝領域に発症した。水痘を発症する水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が神経節に潜伏感染し、VZV 特異的T細胞やNK細胞の働きが低下すると帯状疱疹が発症する。なぜ神経節に入り込んだウイルスが何十年も棲みつくのかは不明の点が多い。
本書において、第4章「ウイルスがからだに潜り込むカラクリ」、第5章「厄介な潜伏ウイルス」が面白い。さらに、話題のウイルス疾患に絞って解説しているため、非常に読みやすい。

5月28日より、徳島大学附属図書館蔵本分館1階ホールのMy Recommendationsコーナーに展示されています(学外者も利用できます)。ぜひ手に取ってご覧ください。

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