書評:『眠っている間に体の中で何が起こっているのか』

徳島大学附属図書館のブログに寄稿しました。おすすめの本をご紹介します。

書名:『眠っている間に体の中で何が起こっているのか』
著者: 西多 昌規
出版社: 草思社

睡眠中に便意が生じないのはどうしてだろうか。本書においては、脳のみならず様々な臓器における「睡眠中の活動」や「睡眠不足による影響」がわかりやすく解説されている。
小腸のぜん動運動は睡眠時も覚醒時と変わらないが、睡眠時の大腸には腸神経系が作用し、あまり動かないためだ。
睡眠中に交感神経の活動が低下する一方、副交感神経が活発になることは周知の事実だが、レム睡眠中の交感神経活動が覚醒時以上に活性化しているとは驚きだ。またレム睡眠中に夢を見るというのが有名だが、ノンレム睡眠時でも夢をかなり見ていることがわかった。しかしながら、鮮明でストーリー性のある夢はレム睡眠で見られるが、ノンレム睡眠時には淡く短い夢が多く覚醒後に思い出しにくいという。
本書は、睡眠中の人体の神秘を教えてくれるとともに、断片的な情報を体系的な知識として整理させてくれる。

9月11日より、徳島大学附属図書館蔵本分館1階ホールのMy Recommendationsコーナーに展示されています(学外者も利用できます)。ぜひ手に取ってご覧ください。

関連記事

  1. 書評『「がん」はどうやって治すのか―科学に基づく「最良の治療…

  2. 書評『家で死ぬということ ひとり暮らしの親を看取るまで』

  3. 書評『すばらしい医学―あなたの体の謎に迫る知的冒険』

  4. 書評『SWITCH(スイッチ)オートファジーで手に入れる究極…

  5. 書評『起業の天才!』

  6. 書評『感染症の歴史学』

基本情報

ksc_logo

 

 加茂 健やかクリニック



 〒770-0003

 徳島県徳島市北田宮4丁目6番62号

 (加茂公民館のとなり)


 ◆診療時間

 午前 9:00 − 12:30
 
 午後 14:00 − 18:00

 
 ◆休診日
 
 木曜日・日曜日・祝日
 
 
 ◆電話番号
 
 088-632-0358


PAGE TOP