徳島大学附属図書館のブログに寄稿しました。おすすめの本をご紹介します。
書名:『診療ハック : 知って得する臨床スキル125』
編集: 矢吹拓
出版社: 講談社
毎日の診療に役立つ「臨床の知恵」が盛りだくさんで、目から鱗が落ちる項目が多い。
「咽頭後壁を見るときは息を吸ってもらう」、「ワクチンをゆっくり注入すると痛みを感じやすい」、「直腸内から便検体用のスワブで検体採取すれば、いつでも便培養検査が可能」、「鉄剤処方は1日半錠(クエン酸第一鉄ナトリウムは50mg/錠)で良い」などが印象に残る。
腸管から吸収できる鉄の量は1日7mg程度だ。1日15mg、50mg、150mg投与で、貧血の改善率は差を認めず、副作用の頻度は服用量が多い群ほど高かったという結果がある。1日半錠は効果発現・副作用回避のためにも良さそうだ。
このほか、コミュニケーションスキル項目も含まれており、臨床能力の涵養に役立つ。
6月10日より、徳島大学附属図書館蔵本分館1階ホールのMy Recommendationsコーナーに展示されています(学外者も利用できます)。ぜひ手に取ってご覧ください。